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【診療時間】9:00~12:00 / 16:00~19:00
※水曜、祝日午後は休診。

症状別症例紹介

胆嚢粘液嚢腫(たんのうねんえきのうしゅ)

種類
症状
ぐったりしている/下痢、軟便をする/吐く/食欲がない
病気
消化器の病気

「胆嚢」とは肝臓に包まれた位置にある、

肝臓で作られた、消化に携わる「胆汁」を溜めておく袋状の臓器です。

「胆石」というのは人間でもたまに聞く病気の一つですね。

ワンちゃんでも「胆石」や「胆泥(胆汁が泥状に溜まっている)」は

よく認められるものです。

ここで取り上げる「胆嚢粘液嚢腫」という病気は

胆嚢の中にゼリー状になった物質が溜まってしまうものです。

このゼリー状の粘液物質が溜まることで胆汁の排出がうまくいかなくなると

「黄疸」がおこったり

症状が進行して胆嚢が破裂し、「腹膜炎」を起こして命に関わることもあります。

 

肝臓の病気もそうですが、胆石や胆泥が溜まっているからと言って

ワンちゃんに症状が出てくることは稀です。

炎症がある場合には腹痛嘔吐がおこったりもしますが

これは様々な他の病気でも起こってくる症状です。

胆嚢破裂して初めて気づく、状態が酷く悪化して緊急手術、

という危険性がある難しい病気です。

 

消化器症状に気を付けていただくのは勿論、

定期健診で肝臓の値が持続的に高いと言われた場合、

超音波検査などでさらに詳しく肝臓や胆嚢を見る必要があります。

 

胆嚢粘液嚢腫は、利胆剤などの内服薬で状態を維持していくこともありますが

状態が悪化し、胆嚢破裂や胆汁が排泄困難となって黄疸が

出てきてしまう場合には、手術で胆嚢を摘出する必要があります。

 

内臓の中でも肝臓や胆嚢の病気は

症状が出にくく見つけにくいものです。

定期的な健康診断などを受けて、早期発見・早期治療を目指しましょう!