症状別症例紹介

犬/猫

けいれんする

内分泌系の病気/心臓の病気/泌尿器の病気/消化器の病気/精神・神経の病気/腫瘍

てんかん様発作

「意識を失い、倒れる」という状態や

「手足がけいれんしている」という状態を

多くの場合は「発作」と言いますが

これが「てんかん」なのかそうでないかは、実はとても難しいのです。

 

例えば心臓の病気で不整脈や、血の流れが悪くなる虚血状態になると

意識を失って倒れることがあります。

体が低血糖の状態になっても、けいれんして倒れることがあります。

肝臓が悪かったりして血中のアンモニアが多くなると

けいれんなどの神経症状が出ます。

腎臓が悪く、尿毒症の状態も神経症状を引き起こします。

 

「発作が起きた」=「神経の病気」とは絶対に言えません!!

 

低血糖やアンモニア高値の状態は、発作が起きている「その時」でないと

数値が変わってしまって分からないことが多いです。

しかし発作中に病院にすぐ駆けつけることができないこともありますよね。

また、「何かおかしいかも・・・?」と思っていたら

症状がおさまってしまい、「様子を見ようかな」と思うことも多いと思います。

 

ただし、「時間の長い発作」や「短い時間で繰り返す発作」は命の危険があります!!

一刻も早く発作を止める処置が必要なことがあります!

かかりつけの病院が開いていない時には、救急病院で対応してもらいましょう。

 

発作の起きている状態を動物病院と共有するため

また、同じ状態が起こった時に「違いを確認するため」にも

動画を録っておくのはとても大切なことです。

いきなりの症状で慌ててしまうとは思いますが、是非お願いします。

 

上記のように原因が特定するのが難しいので

発作がおさまってから原因を追究しようとすると

全身を精査する必要が出てくるかもしれません。

例えば肝臓や腎臓の状態は、健康であるときはあまり気に留めないものなので

一年に一度、シニアになれば半年に一度の健康診断はとても重要です。

 

肝臓や腎臓、内分泌にも異常がなく

それでも発作を繰り返す場合は「神経の病気」を疑います。

ここからがまた難しいところなのですが

例えば「脳の病気」にも「脳出血」「脳梗塞」「脳腫瘍」など

色々な病気がありますね。

これら全てが、神経症状を起こす可能性があるものです。

そして「脳」というのは頭蓋骨で囲まれている臓器なので

一般の病院では検査のしづらい部分となります。

例えば「脳出血」と「脳梗塞」では治療法はまるで逆になりますので

出来るならば二次病院でのMRIなどの精査を一度はお勧めします。

 

MRI検査を受けても「脳に異常が認められない」状態であれば

ここで初めて「特発性てんかん」という診断となります。

このように、「てんかん」という病気はとても診断しにくいものです。

検査は多岐にわたり、費用もかさみます。

 

「発作」を二回以上経験されたのであれば、勿論検査も大切ですが

先んじて「抗てんかん薬」を飲むなどの治療を始めてしまうのも

一つの手だと思います。