異物を食べてしまった!
ワンちゃん、ネコちゃんと一緒に暮らしていると
「え、こんなもの食べちゃったの?」ということが
時々あります・・・
例えばうちのモモは、部屋の床を舐めることが好きで
砂やほこり、髪の毛などがウンチから出てくることも。。。
消化が弱い子なので、小さくても異物を食べて吐くこともあります。
子供たちが放置するおもちゃの類も危ないですね。
部屋をすみずみまでチェックするのは、骨が折れます。
ごく小さいもので、口から入ったけれども
そのままウンチに出てくるのであれば
多くの場合は問題ないですが、気を付けたいものもあります。
★とがったもの★
例えば針やくぎ、焼き鳥の串なんかはよくある例です。
尖ったものは、消化管を通過する際に大きく傷つける恐れがあります。
食道から胃までは比較的カーブが少ない状態ですが
腸に入ってしまうと、ぐにゃぐにゃと曲がった腸をそのまま通過することは困難です。
出来るだけ早く、取り出してあげることが望ましいですね。
★糸やひもなど、細くて長いもの★
細いのだから、何とか通ってくれるだろう・・・と思いがちですが
細長いものが消化管を通過することは、意外と困難です。
腸は頑張って細長いものを通過させようと、
アコーディオンのように細かいひだを作るような動きになり
そのうちに腸管の壁を異物が突き破ってしまうこともあります。
異物の細さに反して、内臓へのダメージが大きいので
こちらも出来るだけ早く取り出してあげることが大事です。
ネコちゃんのひも付きおもちゃなどは、十分気を付けてあげてください。
★布やペットシーツなど★
これ、実はかなり多い異物の種類です。
特に中型~大型犬の遊び好きな子では、「靴下」が
かっこうのおもちゃで、そのまま飲み込んでしまう子もいます。
口から入ったとはいえ、腸を通過できる大きさではありません。
また、ペットシーツは水分を吸収して膨らむ「ポリマー」などが
含まれています。
膨らんでしまったものは腸を閉塞させ、重症となることもありますので
早めに取り出してあげる必要があります。
↓は実際にボールを誤食してしまって、手術になった子の例です。
対象物が大きい場合、緊急を要する場合には
内視鏡ではなく開腹手術が必要となることもあります。
食べ物であっても、気を付けなくてはいけないものもあります。
タマネギやチョコレートのように、
人間には無害であってもワンちゃんネコちゃんには毒となるものもあります。
くれぐれも散歩中の拾い食いや、
家の中のもので勝手に遊んだりしないよう、
日々の生活の中でしっかり注意してあげてください。
当院では最新の内視鏡を新たに導入いたしました★
今まで難しかった、小型犬やネコちゃんでも
胃より先まで確認することができます。
また胃内の異物も、開腹手術ではなく
内視鏡で取り除くことも可能となりました。
(全ての異物が内視鏡適応というわけではありません)