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【診療時間】9:00~12:00 / 16:00~19:00
※水曜、祝日午後は休診。

症状別症例紹介

肥満細胞種(ひまんさいぼうしゅ)

種類
犬/猫
症状
できものができた
病気
腫瘍

皮膚に出来る腫瘍の一つで、比較的多く見かけるものです。

名前のイメージから良性腫瘍の「脂肪種」と

混同されている方もいらっしゃいますが、

これは全くの別物であり、肥満とも全く関係ありません!

 

「肥満細胞」とは元々体の中にある細胞の一つで

免疫反応に大きく関わってくる細胞です。

特徴の一つとして、「ヒスタミン」と呼ばれる物質を

出すことで、アレルギー反応などにも関りが深いです。

 

肥満細胞種は皮膚の腫瘍の中では、比較的多く見かける腫瘍です。

気を付けて頂きたいのは、この腫瘍は

ワンちゃんでは基本的に悪性とされることです!

ほんの小さなしこりであることが多く、見た目では良性腫瘍や

過形成などとは判別がつきません。

先程も言った「ヒスタミン」と呼ばれる物質を出す特徴がありますので

痒みや赤味を伴うこともありますが、絶対ではありません。

 

肥満細胞種は、針で細胞を採取してきておこなう「細胞診」で

比較的診断が付きやすい腫瘍です。

気になるしこりが出来たら、まずは色や大きさが変化してくるかどうか

早めに診察に来ていただき、検査することが重要です。

 

ワンちゃんでは基本的悪性であるこの肥満細胞種。

手術で切除する際には、組織を大きくとることが必要となります。

また、他の臓器に転移することもありますので

術前や術後の全身検査も大事になってきます。

 

悪性の中でも転移などが見られて

さらに挙動が悪いと診断された場合には

抗がん剤や放射線など、二次病院に紹介することもあります。

 

ネコちゃんではこの肥満細胞種、基本的に良性とされています。

しかし当院でも多発したり転移したり、

手術で切除しても何度も再発してしまうなど

悪性のものを見かけることもあります。

 

基本的には早期発見、早期に外科切除が望ましい腫瘍です。

気になるしこりについては、まずは病院で相談してください。