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【診療時間】9:00~12:00 / 16:00~19:00
※水曜、祝日午後は休診。

症状別症例紹介

精巣腫瘍(せいそうしゅよう)

種類
症状
できものができた
病気
生殖器の病気

去勢していないワンちゃんで時折見かけられる腫瘍です。

「精巣」はオスのワンちゃんでは通常、

陰茎の根本より肛門側にある、「陰嚢」の中に左右1つずつおさまっています。

左右の大きさは大体同じですが

高齢のワンちゃん大きさに違いがある場合は要注意です。

 

精巣腫瘍はほとんどの場合

*精上皮腫(セミノーマ)

*セルトリ細胞種

*間質細胞種(ライディッヒ細胞種)

の3種類に分けられます。

 

良性の場合が多く、基本的には転移することも少ないと言われていますが

転移の可能性はゼロではありません。

精巣腫瘍と診断され、以後の経過観察が必要とされた場合、

レントゲンや超音波検査で、定期的に検診を受けることが望ましいです。

 

精巣腫瘍のうち主に「セルトリ細胞種」では

過剰な「女性ホルモン(エストロゲン)」が分泌されることがあります。

それにより、脱毛や乳房のふくらみが認められるなどの症状が出ますが

一番恐ろしい症状として「骨髄の造血抑制作用」があります。

これは血液を作るための骨髄のはたらきを抑えてしまうため

「貧血」「白血球減少」「血小板減少」などの症状が出ることがあります。

重度の貧血はもちろん、白血球減少による感染症や

血小板減少による出血傾向(出血しやすい状態)は

命の危険を伴います。

 

また、「停留睾丸」「陰睾」「停留精巣」といって

お腹の中から陰嚢へ「精巣が降りてきていない」状態の子は

お腹の中に残されている精巣が腫瘍化する可能性が高いため、

停留精巣と診断された場合、早めの去勢手術をお勧めいたします。

 

高齢のワンちゃんでは、他の持病があり

去勢手術も難しい場合があります。

気になる症状がありましたら、お早めに病院へご相談ください。