歯肉炎、歯周病(しにくえん、ししゅうびょう)
- 種類
- 犬/猫
- 症状
- くしゃみ、鼻水/元気がない/口臭がひどい/食欲がない
- 病気
- 歯の病気
高齢のワンちゃんネコちゃんで
どうしても気になってくる「口臭」。
人間と違っていわゆる「虫歯」が出来ることは少ないですが
その代わりにワンちゃんネコちゃんでは「歯石」が付きやすいです。
ちらっと歯を見てみると歯の表面が茶~灰色で
ボコボコしている??と思ったら
それは歯ではなく「歯石」です。
この歯石がにおいの原因。
そして歯石は歯肉(歯茎)に炎症を起こしたり
さらに歯周ポケットに感染・炎症を起こしたりしていきます。
「高齢だし歯は仕方ない。悪くなれば抜けるかな~?」
と思っている方は大間違い!
口が痛い=食欲がなくなる
この流れで高齢の子は一気に弱ってしまったりします。
また、歯の根っこのところで膿瘍を作り(歯根膿瘍と言います)
突然頬が膨らみ、そこから膿が・・・!なんてこともあります。
炎症の進んだ歯の根は、顎の骨と癒着してむしろ抜けづらくなることも。
また、炎症が悪化すると顎の骨を溶かしてしまい
顎の骨折を引き起こすこともあるのです。
上顎、特に犬歯や大きな臼歯の歯周病は
鼻へと炎症を広げることがあり、
くしゃみ、鼻水がある場合に歯周病を見つけるケースも少なくありません。
勿論、そうならないために日々の歯磨きは必要ですが
ある程度がっちりと歯石が付いてしまったら
麻酔をかけて歯石除去をしなくてはなりません。
また、歯周炎がひどくグラグラしている歯は
痛みの原因になりますので、抜く必要があります。
基本的には、ワンちゃんネコちゃんとも
歯が少なくなっても食べることに影響はありません。
むしろお口が痛い方が食欲減退につながります。
歯石除去は全身麻酔になりますが、
全身状態がよければ基本的には当日に退院できます。
気を付けていただきたいのは歯石除去後。
機械を使って歯石を除去するため、歯の表面には
細かい傷ができてしまいますので、
その後しっかり歯磨きをしないと
またすぐに歯石が付いてしまいます。
出来るだけ歯石除去の「前に」歯磨きトレーニングをしましょう!
高齢になってくると全身麻酔のリスクも気になるところ。
なるべく早い段階で歯磨きは習慣にしていきましょう。