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ブログ予防血液検査

血液検査の結果って?(生化学編)

動物病院で健康診断を勧めていたので、血液検査をおこなったけれど

結果を説明されてもイマイチ分からないし、

今後どういったことに気を付ければ良いのか・・・

だいたい、何を調べているの??

という疑問を一度は持たれたことがあるのではないでしょうか。

項目がいっぱいあって分かりづらいところもありますよね・・・

異常値が出なければ、「100点です!」とお伝えすることもありますし

そうなるとなかなか、結果発表の場で質問しづらかったりもするのではないでしょうか。

【タンパク質(TP、ALB、GLOB】

基本的に、生化学の一番最初に出てくるこの項目。

血中のタンパク質について調べています。

TP(総蛋白)、ALB(アルブミン)そしてアルブミン以外のタンパクがGLOB(グロブリン)です。

TPやALBは栄養状態などに関わってきます。

腸疾患などを患っている場合、タンパクを上手く吸収できずこの値が低くなってしまうことも。

ALBの値がかなり低い場合、体内の浸透圧のバランスが取れず「腹水」が出てしまう可能性もあるのです。

またグロブリンが高い時には、感染症や腫瘍などの病気がある場合もあります。

【血糖値(GLU)】

血糖値はお馴染みですね。高いと「糖尿病」を疑われる項目です。

しかし実は興奮やストレスなどによっても、基準値を上回ることが度々あります。

【肝数値(ALT(GPT)、AST(GOT)、ALP、GGT)】

たまにチラチラ引っかかってくることもある、これらの項目は

大きくまとめて「肝数値」と呼ばれるものです。

しかしALPは他に炎症がある場合や、内分泌疾患の時も上昇します。

また、GGTが高い場合には肝臓そのものよりも胆嚢疾患を抱えていることもあります。

一時的、軽度な上昇でしたら様子を見る場合もありますが

持続的に上昇がみられる場合には、食事や薬の内容と照らし合わせたり

精査をご希望の場合には肝臓のレントゲン、エコーなどもお勧めします。

肝臓の異常はなかなか体調に表れないことが多いので、気を付けたい項目ですね。

【中性脂肪(TG)、総コレステロール(TCHO)】

これらは食事の有無と関係してきますので、

正確な値を知るには「絶食」での検査がお勧めです。

高脂血症の多くは、内分泌疾患と関わってきます。

【腎数値(尿素窒素(BUN)、クレアチニン(CRE)、SDMA)】

古くから使われているBUN、CREに加え、最近ではSDMAという項目が

腎障害を初期から検出できる項目として知られてきました。

これらにリン(P)、カルシウム(CA)なども加えたものが

腎疾患の指標となります。

腎疾患も体調になかなか表れない病気の一つ・・・

そしてシニアの子に多く見られる疾患の一つでもあります。

どれか1項目だけ、一時的に少し高いだけ、といった場合は様子を見たりしますが

多くの項目で基準値を上回っている場合には、追加の検査として

尿検査やレントゲン、エコーなどの画像検査をお勧めします。

具合が悪くなってからの検査ですと、びっくりするような高値を出すことも珍しくありません。

その状態では、腎臓の大部分が機能不全となっており、また機能の回復は困難な状況です。

定期的な血液検査で、早期発見・治療をおこなっていきましょう。

【膵酵素(LIP)】

これは膵臓で出されている酵素の一つです。

この値が高くなると、膵臓の炎症などが疑われます。

膵炎は時に命にも関わることもある、消化器疾患の一つです。

吐いたり下痢をしたり、食欲がなかったりなどの症状がなくても

一度、食生活の見直しを行った方が良いかもしれません。

いかがでしたか?

大まかには、この辺りをチェックしていきますが、他にも項目がある場合もあります。

また、心臓や内分泌に関して追加検査をしたり、血球検査を行うことも多いですね。

肝数値や腎数値が健康診断の時に引っかかってしまった・・・ということ

飼い主様にも心当たりありませんか??(池田も引っかかったことあります)

「お酒を控えましょう」「水をよく飲んでくださいね」などアドバイスをもらったことも

あるかと思います。

ワンちゃんやネコちゃんも、食生活を見直してみたり

前回の検査数値と見比べてみたり

必要であれば画像診断などの詳しい検査を受けることで

病気の早期発見・治療に繋がればいいなと思います♪