食物アレルギーによる皮膚炎
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食物アレルギーは、日常的によく出会う皮膚炎の原因のひとつです。
食物アレルギーを起こす食材には、様々なものがあります。
多くはフードのメインとなる「炭水化物」と「タンパク質」の中にありますが
他の原料が原因となることもあります。
食物アレルギーが疑われる皮膚炎は、多くの場合
☆口の周り
☆肛門周り
☆足先
☆頭部
にあらわれることが多いですが、それ以外の場所にも起こりえます。
アトピーなどと併発していることも多いので、
慢性的な皮膚炎がある場合には、食物アレルギーの可能性も考えておいた方が良いでしょう。
また、便の状態が悪い、便のにおいが強いなどの
消化器症状が起こることもあります。
アレルギーというと、どうしても「血液検査でアレルゲンを特定」と
なりがちですが、血液検査でのアレルギー検査は万能ではありません。
どのアレルゲンも高値を示していないからといって、
食物アレルギーを否定することはできません。
食物アレルギーを疑われる場合、
「除去食試験」を勧められることがあります。
除去食試験とは、今まで食べていたフードの原料の中から、
アレルゲンの原因である可能性があるものを外し、
まったく新しいタンパク、炭水化物のフードに変更したり
加水分解などの特殊な処理を行い、アレルゲンとなりにくくしたフードに変更することです。
除去食には、一般的に「療法食」をお勧めいたします。
皮膚のターンオーバーには、通常3週間はかかると言われており
除去食を試したからといって、すぐに効果が出るわけではありません。
除去食試験には少なくとも1ヶ月~2ヶ月の時間がかかります。
その間は定められた除去食の他は、オヤツなどもあげずに過ごす必要があります。
除去食試験が効果を示した場合、
「では何が原因の物質だったのか」を知るため
「負荷試験」をおこなう場合があります。
負荷試験で皮膚炎が再燃しない場合、食べられる選択肢を増やすことが出来ます。
除去食試験や負荷試験は、
必ず獣医師の指導の下、おこなってください。
定期的な診察も必要となってきます。
アレルゲンとなる物質は、変化していくこともあります。
一度検査して改善したからといって、再燃しないという保証はありません。
皮膚の状態やかゆみには、気を付けて生活していってあげてください。