ごはんとオヤツのあげ方について
ショップに行くと、ワンちゃんネコちゃんにも色んなフードやオヤツがあって
正直私も圧倒されます・・・
「うちの子、すぐに飽きちゃうみたいで・・・」
「少食なのよね。でもオヤツは食べるの。」
「フードを食べずにオヤツばっかりになってしまう。」
こちら、実はよく診察室でも耳にするお言葉。
ワンちゃんネコちゃんの「食べる」時間は
飼い主さんにとっても嬉しい時間の一つ。
「美味しい♪」と食べてくれる様子は何物にも代えがたいですよね。
健康に良いものを・・・
美味しく食べてくれるものを・・・
と悩みながらフードを選ぶのも、また楽しい時間。
けれど「好き嫌いの多い生活」は、実は病気の時にとっても困ります!
例えば疾患別に「食べた方が良い」とされる「療法食」を受け付けなかったり
お薬を飲むのが困難で、フードやオヤツに混ぜても食べなかったり
そもそも食べないことが「病気」なのか「好き嫌い」なのか分かりづらかったり。
ではまず、適正なフードとオヤツとその量についてお話ししたいと思います★
★与えているフードが「総合栄養食」であるかをチェックしましょう!
「一般食」や「栄養補完食」とされているものは
それだけでは栄養が偏ってしまう可能性があります。
勿論オヤツ(間食)やおかず、味付けの一つとして使うことには問題ありませんが
主食となるフードは「総合栄養食」の表記がされてあるものを選びましょう
ワンちゃんネコちゃんは、人間とは全く別の栄養配分を必要としています。
必要な栄養が足りていないことで、病気を引き起こす可能性もあります。
ワンちゃんは「犬用」ネコちゃんは「猫用」のフードを選ぶのももちろん大事。
ワンちゃんとネコちゃんでは必要な栄養素が違います!
手作りごはんは不可能ではありませんが、専門家の指示を受けないと困難なものです。
※当院では手作りごはんの指示は承れません。
★成長ステージに合ったフードを選びましょう!
「子猫用」「成犬用」「シニア用」などなどいろいろ表記はありますが
子犬子猫の頃に必要な栄養カロリーを、老犬老猫で摂っていると
脂肪やタンパク質が多いことで病気になったり
病気を悪化させる可能性もあります。
ワンちゃんネコちゃんの年齢に合ったフードを選びましょう。
★体重に合った量を与えましょう!
基本的にはフードの袋に体重別の給餌量が記載されています。
「ちょっと体重を減らした方が良いですね」
「もうちょっと体重増やしましょう。」と
病院でアドバイスをもらったら、
「目標体重」の量をあげてください。
勿論、体質や個体差で多く食べられない子はいます。
ネコちゃんはワンちゃんと比べて、もともと少量頻回に食事をする動物ですので
一日何度かに分けて与えることが望ましいですね。
※糖尿病などで食餌制限のある子は、一日2回食にしてもらうこともあります。
また、オヤツを与えている場合は、勿論オヤツの分のカロリーを
考えた上でフードの量を調整してください。
一日に必要な量のフードを食べた上で、さらにオヤツとなると
体重はもちろん増えやすくなってしまいます。
去勢・避妊が終わった子は太りやすくなります!
性ホルモンが除去されることで、太りやすい体質となります。
低カロリーの食事に切り替えることが望ましいです。
フードを変えたらお腹を壊した!
お腹を壊した、吐くようになった場合はまずは病院にかかりましょう。
病気のせいで一時的に消化器症状が出ているのならば
治ってしまえばまた同じフードが食べられます。
しかし例えば食物アレルギーのように、原因がフードやオヤツにあるのならば
同じものを食べてはまた嘔吐、下痢をしてということを繰り返すことになります。
「食べているものが怪しいかもしれない!」と思ったら
まずはフードやオヤツの「原材料」をチェックしましょう。
写真に撮って記録を残すのもOK。
アレルギーを起こしやすいものとして「タンパク質」と「炭水化物」があります。
※もちろん他のものでもアレルギーの原因となりえます。
どのタンパク質が含まれているのか(牛、豚、鶏、魚などなど)
どの炭水化物が含まれているか(米、小麦、大麦、オーツ麦などなど)
をメインにまずはチェックしてみましょう。
フードが怪しい、フードを変更してみようと思ったら
今まで食べていたものとは違うタンパク質&炭水化物を選ぶと良いでしょう。
※勿論病院にもご相談ください※
食物アレルギーは皮膚症状を起こすことも多くあります。
顔周りやお尻、足の先をいつもよりひどく舐める、かゆがる場合には
まずは動物病院、特に当院では皮膚科へご相談ください。
アレルギーを起こしにくい食材を使った療法食も
何種類かご提案できるかと思います。
長くなってしまいましたが・・・
まずは適正なフードとオヤツ、その量についてお話させていただきました」。
次回は「好き嫌いの治し方」の例を挙げたいと思います。